3.11

 胸いっぱいの哀しみと、消えてしまった燈のために黒い服をまとって何事もなかったようにワルツを踊ろう。立ち尽くした岐路の真ん中で君のためにも僕が決めよう。たとえ正解でなくてもついてきてくれるかい?内と外、種と畑、引き続けてきた線を描いていた鉛筆が巨きな波に砕かれた、僕らはもうその一線を超えなければいけないようです。
 行く手を阻む神様がいない国で僕らは人差し指に縋っている、なんとなくで選んできた選択肢が押し流される、祈るように重ねた十の指が届くかもわからない慈悲を贈っている。いいんだ、掌に蹲る生活を放たなくても。それぞれに在るそれぞれの道をもう行かなくちゃ、行かなくちゃ。