2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧
僕の胸は悲しみでは張り裂けない、下らない言い訳ばかり、裏切りばかりですっかり疲弊した視神経と水晶体。君は土砂降りの夜の満月だった!熟れて落ちた果実のようにあとは朽ちていくだけ、僕が死んだらここに新しい樹が生えるだろうか。点滅する身体がダメ…
間違えてきた選択を正当化するために進化の途中で小賢しい神様を創ったの?三角形の真ん中で踏み付けた砂埃、ラジオを止めて見た空に戦闘機のまぼろし、眩む空の青さがそろそろ夏も終わりだと告げているようだった、蝉時雨をいつの間にか忘れていた。何を信…
真っ昼間に月浮かぶ初秋の影は肌寒く、それにしても太陽はいつもいつも残酷で、致命傷を抉るような旅に出たのはいつだったっけな。爪弾いた弦と世界の終わりは等しく震えて音を奏でた。さよならの凶器、露呈した骨、朝の光度と街の匂い、そのすべてを許して…
僕が立ち尽くした交差点、ハロゲンライトは折り重なって僕の鍵を照らしだすのに必死だ。二時間前、君はこの道を駆け抜けてそのまま海へ消えた。白波が砕ける様が何かを暗喩して、さよならは馬鹿みたいに殴り付ける雨のなかだった。繋がりあうには不確かすぎ…
くたびれ果てた巨いなる魔物の背がこんなにも美しく見えるから、口ずさんでいた鼻歌が影をも失う。ねぇ、伸ばしていた手が君に触れたとき、世界は変わると思っていた僕は淘汰されるべき生物かなあ。食らいすぎた薄荷煙草のせいで荒み果てた咽喉の荒野に佇ん…