2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

明日は来てしまう

空の青で僕の皮膚が少し色付けばいい、雲を絡めたこの腕を間の抜けたサイレンで切り落として標本にしよう。人身事故で停まる腥い湿度の車内で君に手紙を認めた、もう十分、僕らは輪郭線を描けたから、大丈夫。君は!破り捨てるんだろうなあ!この電車を止め…

処刑と初経

生き延びるための悲しみを食べ尽くす獣になりたいな。歩幅の合わないあの人のもつれた爪先の心拍数。蘯ける程眩しい陽射しの中で笑っている僕らの土壌は乾いていく、神様がいないから僕は新しい妄想で自分を慰めることに必死だ。正解ばかりで切りが無い、愛…

soon after the melody ends

あんな嘘で躑躅が枯れる。こんな希望で陽が永くなる。そんな歌を歌った僕は、どんなロープで首を吊ろう?光って消えて弾けそうな爆弾を抱えて僕は、赤坂見附交差点にぼんやり立っていた。その気がないなら黙ってろよ、にっこり笑って、誰かの所為にして、白…

都市伝説

足らぬ旭を汚す者、行方知らずを償う者、行き交う足並みは奇数で正しさが黙る。東京になってしまった僕の金色が錆びていく、もう河を越えることもなく、坂を登れば終わりなんだね。具体的なのに表現できない、悲しいとも愛しいとも違う力は、真っ白になって…

綱渡り

数センチでさよなら!束の間のミズキが落花する昼下がりには似合わない、腥い瞬き。幼い瞳孔が淡い夕立を期待して、乞うた雨の素知らぬ振りに拭いきれなかった欲情が熟れていく。温い部屋とブルーフィルム、まぼろしじみたX線、世界をまるでミンスミートパイ…