処刑と初経

 生き延びるための悲しみを食べ尽くす獣になりたいな。歩幅の合わないあの人のもつれた爪先の心拍数。蘯ける程眩しい陽射しの中で笑っている僕らの土壌は乾いていく、神様がいないから僕は新しい妄想で自分を慰めることに必死だ。正解ばかりで切りが無い、愛したかった未完成はどんどん尖って痛い。僕ら、なんで、明日に縋りついているばかりなんだろう。一息を吐く暇もない、もう飛び降りてもいいよねと言う333mのLANDMARK!煙草の苦さじゃ味気なくなってしまった。真っ黒なのは僕らの影だけで良いよ、可哀想ねなんて弔うくらいなら最初からこの慰みは僕だけのものにしておいて欲しかったな。