2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

死刑

混乱を催して、浸食のスピードに押し黙ったまま動けない。空白の解答欄に圧し潰されそうで、知りたくない火を見るより明らかな答え。描き続けていた筆が止まった僕の不眠症に拍車がかかる、今日の夜明け程恐ろしいものはないな。本当の顔をしても嘘つきに見…

夜の神話(for Mr.A)

静寂の怒号が窓を叩いている、指で塞いでも耳鳴りが止まらない。太陽が焦がした空の端から夜に化けて、散らばった火花は小さ過ぎて僕を照らさない。空想の愛を抱く両腕のラインの空白ばかりが胸を躙れば、膿んだ糜爛を慰める居場所もない。 肩越しに見えたベ…

流星群

世界で一番小さな呼吸で想像よりも近付いていた冬に気付いて、見覚えのない景色が今年も来てしまうんだね。ようやく届かないと知ってしまって、だらしない唇が傍観者の歌をさよならに変えて歌って、僕は切ないと言う自慰に耽っているんだ。いつの間にか影を…

隅田川心中

突き放すことも憶えたな。君を殺る僕の痛い心臓だって止まってみせた。近づいて遠退いて、そんな他愛ない現象で容易く傷ついた君の柔肌は一つの残像で歪んで見せた。堕落なんてつまらない、革命など起こらない、夜はいつだって僕の足元にあり、光はいつだっ…

世界

丸い一呼吸の向こう側、その穴の先に何が見える?謀り続けていた策略が邪魔をしている。小さい耳鳴りの上で這う悲しい歌の始まりを僕はいまいちちゃんと思い出せなくて、灰色の大きな壁伝いに歩いていく。きりがないな、どこまで行くんだ?易々と飛び去る鳥…