2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

感染

次の夏の予定を認めてほしい。揺るがないで立ち尽くすのは終わりの気配に怯えているから、硝子越しで見ていたのは野原が焼けていく風景。繋いでって伸べた線が有り余る乞い、生き易い方法と摩り替えた惑星間の問い、まだ来ない筈の未来に期待は野暮だろう?…

手と時、体と眼

手 知らない手 知らない手が触れる 知らない手が私に触れる 知らない手が私の前髪に触れる 知らない手の温度が私の前髪に触れる 知らない振りの手の温度が私の前髪に触れる 知らない振りの凍えた手の温度が私の前髪に触れる 知らない振りを続けていた凍えた…

パラレル

どこに焦点をあわせればいい、客観視する映像に目を凝らせば僕と言う虚飾を剥がすことに必死になるだけで、よくない。ひたすらに合図を待っていたら、そのことに必死になりすぎて合図を見逃してしまいやしないか。泣いていないでなんて何で言うの?愚か者、…

ファイティング・イズ・ノット・ブラインド

夜が深くなるたびに世界は羽音を立てて高く飛ぶ、僕は罪の深さだけ深く眠ろう。進むべき道は君の篝火でいつだって照らしていてよ、暴風雨に倒れそうになっても強く焼きつくその光を忘れないから。涙も掻き消すほどの叫びで雲を破るなどは叶わなくとも、呼び…

ラ・カムパネッラ

覚束ない指で朝を手繰り寄せ、次を待つ眼に燐寸の灯。べたつく海風がおうおうと泣いて、こころはいつだって掻き乱される。徒波、揺らいだ。羽田から見た東京湾はコンクリートに沿う青さと寂寞の念。尤もらしい言葉で僕をなじるな、やるせない胸の内で落ちる…