やさしい悪魔

 俺はもう成り果てたのだ、ああ、きっとよからぬ者に。何かを手に入れるために、俺は顔と名前を失って、それでも手に入れたものはなんだったのであろうか?俺は忘れてしまったのか、手に入れてないのか、御望み通りか、それとも騙され続けているのか解らなくなってしまったんだよ。正しく生きるとは何だったのであろうか。繰り返す匂いに、俺は寂しくなって、要らない言葉を繰り返す。自問自答は答えなど無いの、知っている、俺は甘えているのです。
 青い涙を流している、俺の暗闇から伸びる涙腺はお前の頭上から足元へ落下して行くのです。コバルトブルーでお前の靴を汚しているよ、正しく生きられなくなった俺を如何か如何か笑ってください。俺の頭上に!いつも夜があるように!お前の目にはいつでも愛しい太陽の影が射していれば良いと願うんだ。さぁちゃんと、正しく笑って、俺を忘れてくださいな。