途方ない青、行方知れずの冬晴れ。新宿の影にただ何となくで葬った過去がちらつく。うるさい喧騒に紛れて、私は私という単位を失う。
H氏が言うあれは、私も一緒なのだ。私が歌う歌は心の激情でも迸る感情でもない。私の歌は悲しき慰安、じっとりとした湿度過多の陰鬱な精液なのです。欲望の捌け口、甘露な縊死体、夢を見ている、ようで、異常な迄に私の頭は正常なんだ。
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