八月の亡霊

 ああ、もう自分が死ぬか、お前を殺すかしか無いなって思った。選択肢がうまく見つけられずに唯々狭い街を彷徨って、お前に何も与えずに、自分だけで創り上げていく酷い妄想だ。綺麗に咲けない花にやる水は無いでしょう?
 死んじまえよって思えるくらい綺麗な青空があって、夏が来たと本当に思った。行き場の無い性的な熱が脈を伝ってどこかへ流れていくよ。悲しい!悲しい悲しい悲しい!死ぬ覚悟があるならこころを全部奪ってください。