武蔵野線各駅停車西船橋行き

 揺られる身体が徐々に重くなる、なぞなぞみたいだけど本当さ。僕の目の前に半透明の膜が張っているみたいに、世間と僕が絡まらない。弛まない、重力に任せた、脳が背骨を伝って見えた空想。
 戦車で畑は耕せない、銃機で世界は救えない。今必要なのは!僕が乗り込んだ電車は知らない街を貫いていく。