ゆれる

 引っ張ったライン、もうすぐ、絡まらずに、そこから朝日が昇る。不眠症の褥から、覚醒の湯気が立ち上る。僕はお腹が空いたよ。
 TV、遠い街、モザイクすらかからなくなった美談。鋭敏になった神経で、曖昧な死を切り捨ててしまった!屠殺される家畜の臭いを切り捨ててしまった!
 ゆれる社会に真実は必要なくなったなら嘘つきの僕を殺って!その手を汚しなよ、いいよ、君のためになら僕はどうにでもなれるような気がする。