さよなら

 あの日の冗談と同じような顔で笑ってよ、そんな言葉も聴かず君は灰になった!残酷、でも甘い月、豊饒の地図と涙で描かれた河。ただ安らかにと組み合わせた手と手は外殻だけを残し、すっかり全部溶けてしまったようだ。煙草の燃える音に気付かされ僕は眼を醒まし、今産み出せる全てをここに立てておかなくてはな。例え明日が来なくてもアリバイ工作は万端、君の思想よりかは単純で僕のメビウスよりかは複雑な生活、僕の血肉骨、ビル、君の亡骸にも存在した重力。僕は君の遺したレコードをかけてぽつねんと泣いた、涙が枯れたら跳べ、跳べ、飛来したUFOより遥か高く。そこから見える次の点で回る世界は尊ぶべき音楽を乗せて、ぐるぐる回った!