生き延びろ、その旅にいつも裏切りが見え隠れ。歌え、夜を迎えるためのタチアオイやノウゼンカズラの管楽器。冷凍保存していた僕の尊厳死は春になって溶けだして、今はもう腐って骨を露呈している。 酷い愛にはもう慣れた。それ以上など。 許したい、許され…
噛み砕いた爪を惜しむような痛み、ちりちり、そんな小火がお前をちょっと阻んでいる。背中、は、少し汗ばんでいて、到来する夏が取り憑いていた。僕の指先は在りもしない鍵盤をなぞって違和感だけを食べ尽くしてしまった。夜は芳醇、ほら、名前がない僕らは…
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