添い遂げ、啀み合う二つの事象

 消滅をもしかねない蜻蛉のような朝、終了をも知り得ない埋葬のような夕。知っているか?朝は静脈の青を、夕は動脈の赤を模していることを。
 潮と汐の渦巻に沿って、ここへおいで。新月へと下る思い出の中で、宙を舞う蝶のはばたきが呼ぶ世界の空白を裂く風。
 異常気象で、正しい月に狂い咲いた気分、高飛びとて問題ではないなら、僕と一緒にここから行こう。揮発する体が、燃える。