極彩色

 多幸感で重力に逆らって落下する、現実から逃れて未来を失くす。ゆれたい、君に置いていかれたこころは寂寞の思いで突っ立っている。
 風景は極彩色、美しい面影で融ける世界を描いた脆弱な輪郭線が僕には見えない、足りない数で白けた明日しか見えないんだ。どうせ来る夜明けへのぼんやりした不安がその風景へと僕を呼ぶけど、なんだか進めない両足を笑ってくれれば良いだろう。社会には真実を、脊髄には鈍痛を、君には薬を、僕には毒を。