ライフゲーム

 過疎過密で死ぬ一つの点が、君だとしたら。
 タチアオイが咲き終わっても梅雨が晴れなそうだ、少しの変化に気付いているのは僕と、それと、誰だろう。今日も暑いな、東西線は明日より向こうのことは知らない者で溢れている。(そしてそいつらは亡霊の臭いがするんだ。)要らないものばかり選び疲れて、足りない線が増えていく、老いた虹彩がその奥にぼんやりと闇を湛えて、僕はそれに睨まれては竦んで動けずにいる。
 終わっていく風景を存じぬ若者は渋谷の交差点で辻斬りの不毛な快楽の犠牲者になった。人生とは死んだら終わりさ、さようなら、次の風景は!君を望んでいないかもしれない。