不安

 僕は弱い、夜の詩をちぎれるように描いては朝が来る度にぐしゃぐしゃに丸めてしまうよ。繋がれない、それは伸ばす勇気もないくせに、自分は特別だと思い込んでいるから。恐れている、のは君のせいじゃない、流れ続ける時間の速さに足を捕られ気味だから、倒れたらどこまで流されてしまうのかわからないからなんだ。
 笑いかけて夏が色を増していく、その詩を僕は聞いた!全身が震えて僕は腐乱したような面持ちだろう。誰かを待っている、誰も来ないのに、信じている、あまりにも無謀な選択を。
 逸れ雲、根なし草、没していく細胞たち、動かない足は誰かのせいに出来ずに。日和見や夢の傷、愛してた追憶は今全部失くすことも出来るのか、凝って固まった関節を、明日に慣らす。光はついぞ来ぬ。