ウィルス・イムヌ

 僕らは破滅しそうさ、いや、僕らは平気だね、苦しんで死ぬのはきっと僕らの子供たちだ。数mmの誤差で急所を掠めて降ってくる飛礫の雨は、躍起になって翔ばしたロケットの破片かな?
 みんなの両手は昨日の失敗と明日の重圧で溢れ返っていて、例えば明日自分が死ぬかもしれないことなんて忘れているんだ。蹴り飛ばした不安は今は誰の足元を汚しているのか、知る由もない。
 僕のせいで手遅れ。お前のせいで手遅れだよ。