干渉

 現在、収縮して戸惑ったまんま恤んだところで応答もなく、一体全体、何を望んでいるのか理解に苦しむ。オンボロ満月に翅虫が目眩ましの自由を手にした若者たちを笑っては、誘蛾燈にその身を散らしてしまう。
 鎖骨に沿う貪欲な獸憑きが燃え尽きそうな寂しい眼で涙を爆ぜさせている。快楽の向こう側に寂しき空白が拡がっている!熱い呼吸が紊れて血潮が果てたら、お前の言いたいことが解るだろうか。粘膜すら癒着しているのに、体温すら同調しているのに、伝わないこころは何の為の慕情で風雨に晒され続けているのだろう。