スランプ

 排泄のような気持ちさ、体が点であることを保つ為のメソッド、拡散してしまったら、僕は実体のない薄い影を引き摺る亡霊になる。吐き尽して枯渇したレトリック、東京タワーを中心に首都高環状線はそこにあり続ける。生き延びることでしか僕が僕でいられない、けど生きるとは大切な何かを失わなければな。悲しい矛盾を超えられず、僕の掌は過去と未来で塞がっていて、誰かを救いも殺しもせずに群衆に紛れ込む。僕という外殻だけを残して巨大な単位に埋没する、内臓は盪け、脳は意味を成さず、どこへ行くのかもわからぬ潮流のピースになる。