計画

 逃げるように帰った。ここには居られないと心臓が新しい拒否をした。立ち向かうべきは自分自身なのに、疲弊していく自らを鼓舞することも出来ずに、だらだらと何となく誰かを呼んでしまいそう。僕らは泣いたって無駄だと何度も笑っていた、じゃあどうして今落涙を留める術が分からないのだい?
 こんな気持ちが雨を手招いているとしたら、大層不埒なもんだな。本能に忠実だった日々はなんだったのだろう。三月の存在と音楽の力を信じていたあの日々!来るなと思ってしまった明日に脅かされている、三年後も今日みたいに嘘をつき続けているとしたら、会社を辞めてインドへ行こう。