地獄

 掻き消えそうな人差し指をごまかして、朝が来るのを強く拒む。砕けた本当の自分を拾い集めたいけれど、諦めなければ追い付かなくなる。笑った声に違和感を感じても、正解を選ばなければ不正解なんでしょう?太陽が渦を巻いて僕の形を歪めて見せるから、まるで虫けらの気分で裁かれるのを待っている。
 さよなら、夢見ていた世界。ああ、さよなら、強く望んだ道。やっぱり君の言うとおりだったよ、ここは地獄だ。許されないのだから。