埋葬症

 あなたは永劫の空白の中を生きる、会えないなど理解している。遊び疲れた僕らは血に果て、大いなる潮に巻かれてもこの手を離せずにいたい。尖った三日月の向こうにあなたへの扉が続いている、期待は叶わないとしても張り巡ってしまうから一思いに閉ざして欲しい!
 忘れかけていた呼吸が乱れたら足早に去る夏と死ぬ。身体が動かないのは逃げ出せないから、新しい犯罪で次の牢の夢を見た。心の中で巨きな渦を呼ぶ、翻弄されていると解っているのに僕は来いと乞う。もうすぐ僕たちは会えなくなると気付いていた。さようならも言えずに誓った手を、放す。